こんにちは、46歳の時に新築マンションを購入したケイティです。
私がマンションを購入した2023年は「バブル期越え」と言われるほどマンション価格が上昇している時でした。
30歳から始めた一人暮らし。それから40代半ばまで賃貸物件を渡り歩いていたのに、なぜ「高値」と言われる時期にマンションを購入したのか。それは成り行きでも思い付きでもなく、慎重に考えた上での決断でした。
今回はマンション価格高騰中に40代独身の私が新築マンションを購入するに至った理由をお話しします。
最初に申し上げておきますが、高値圏で購入したことは全く後悔していません。巷で言われている「マンションバブルの崩壊」が起こり、価値が大きく下落したら悲しくはなるでしょうけど後悔はしないと思います。
家賃に見合う価値ナシと気づいたとき
30~46歳(途中3年ほど実家に戻ってます)の間に借りたのは4物件。2物件目を探しているあたりから「購入したい気持ち」は芽生えてました。
「賃貸はやめよう」
そう決めたのは最後の物件に入居してまもなく。その物件は某土地活用の会社の新築の木造賃貸1LDK。木造というのが少々気になったけど遮音等級のことなど詳しく書いてあったので大目に見たのが間違いだった。
入居直後から住みにくさに直面します。屋根が薄いのか夏は直射日光を浴びているかと思うくらい熱灼熱の室内、冬は断熱材が入ってないんじゃないかと思うくらい寒い(外の気温と同じ日もあり)。他のお部屋の人が玄関ドアを閉めたら揺れ、トラックが通ったら揺れ、地震なのか建物が揺れてるのか・・・カオスな毎日。
泊まった母は「小綺麗な掘っ建て小屋」「ココは失敗だね」と言って2度と泊まりに来ませんでした。
そんな掘っ立て小屋に私は月74,000円の家賃を払ってました。
賃貸は「固定資産税がかからない」「壊れたらタダで修理してくれる」と賃貸派の人は言いますが、家賃にはオーナーの利益と維持費と税金が含まれています。それを引いたらいくらになりますか? 気づいたのです。それだけの価値しかないお部屋に、色々と上乗せされた金額を払ってることに。
30年住むとしたら賃貸とマンション購入、どっちが有利?
今のマンションを契約したのは46歳の時ですが、ローンの支払いは47歳のちょうど誕生月だったので、47歳~77歳の30年間の住まいで比較していきます。
最後の新築木造賃貸1LDK74,000円に30年住んだ場合
74,000円×12ヵ月=888,000円
888,000円×30年=26,620,000円
私の年金の予定額は13万円台なので、現実的に考えると65歳以降は家賃は低めに抑えないと生活ができないですよね。仮に5万円のお部屋を借りたとしましょう。
現役時は7.4万円、65歳以降は5万円の物件の場合
50,000円×12ヵ月=600,000円
600,000円×12年(65~77歳)=7,200,000円
888,000×18年(47~65歳)=15,984,000円
7,200,000円+15,984,000円=23,184,000円
この金額は更新料や引越しの金額を入れてないので、実際にはもっと+αされます。
対して私が購入したマンションは約3,500万円。
これに固定資産税や管理費・修繕積立金、専有部の補修費用などを入れると1,000万円以上が+αになります。
これだけ見ると圧倒的に賃貸がお得に見えますね。私もマンション検討中の時にシュミレーションをして気づいていました。
それでもマンション購入を選んだのはQOLを重視したかったから。
購入したマンションは2LDK。この物件を分譲賃貸として借りると共益費込みで15万円を超えます。仮に30年間の平均が12万円とすると、
購入したマンションと同レベルを賃貸した場合
120,000円×12ヵ月=1,440,000円
1,440,000円×30=43,200,000円
借りればいいじゃん?と言われてしまいそうですが、30年間払い続けた合計4,320万円は1円も私の手元に戻ってきません。そもそも13万円の年金では貯蓄を崩していくしか方法はありません。
というわけで、金銭面だけを考えると賃貸の方が圧倒的に有利です。しかしQOLを損なう生活に大きなストレスを感じる私は「マンション購入」を選びました。
価値観は人それぞれです。
衣・食・住、皆さんはどれが大切ですか?
私は「住」です。
老後に借りる部屋が見つかるだろうか。
少ない年金で狭いアパートの家賃を払い続ける生活。
1人で生きていく事を決めたものの、一番の不安は「住」でした。今はその心配から解放され、老後に向けての資金計画を立てて実行に移しているところ。将来をポジティブに考えられるようになったのは幸せなことです。
下がるまで購入を待てなかったの?
これは私の年齢と収入から考え、これ以上待てないと判断しました。
いつマンション価格が落ち着くか、未来は誰もわかりません。東京オリンピックが終わったら首都圏のマンション価格が下がると予想していた専門家が多かったのに、2024年も高止まりしています。
我慢して3年待つ?
266万円が家賃に消えていき、ローンのスタートが50歳になる。
もっと我慢して5年待つ?
444万円が家賃に消えていき、ローンのスタートが52歳になる。
今は収入も少なく貯蓄も少しずつしかできなけど、金融機関での13年間の激務の見返りとして、ある程度まとまった預金がありました。そしてこう考えたのです。
預金を資産に変えるだけ
マンション購入のために頭金として支払ったお金は銀行口座からはなくなったけど、「私の家」に形を変えただけ。65歳まで続く住宅ローンも、賃貸のオーナーの利益のためでなく「私の家」のためです。
65歳までに住宅ローンを完済したかったので、年収300万円台の私の場合はこれ以上待ってローン期間を短くすると希望の「私の家」を持てなくなる可能性があります。2023年なら3500万円のマンションも余裕をもって返済をしていくことができます。これは確定事項です。
もしかしたら5年後、同じようなマンションが3,000万円を切ってるかもしれません。でもこれは不確定事項ですよね。46歳という年齢は、賭けに出るほど若くはありません。
これ以上のマンションはないと思えた
購入を決めたマンションの前に2つのマンションのモデルルームを見学してました。
- ターミナル駅徒歩7分 1LDK 4,000万円強(高層階)
- 再開発地域 駅徒歩5分 1LKD 3,600万円弱(2階)
- 再開発地域の隣の駅すぐ近く 2LDK 3,500万円弱(高層階)←購入
①②は購入したマンションより設備のグレードも高いし、注目を集めているアドレスの物件です。
なぜやめたかというと・・・
2つとも建設中の現地を見に行って環境を確認してからモデルルームへお邪魔しました。価格が予算オーバーしていたのもありますが、私がそこに住んで生活するイメージが湧かなかったんです。①の営業の人なんかは私の年収を見たからか、無責任で雑な営業をされましたし(心折れなかった自分を褒めてあげたい)。
購入したマンションは違和感がなかったんです。環境も室内の作りも。そして営業マンの丁度良い距離感も。でもまたまた予算オーバーでした。
予算オーバー以外はほぼ私の希望通り。むしろ希望以上でした。これ以上の物件には出会えないと思ったし、何よりもここに住みたいという思いが強かったです。
実際に住んでみて気づいたのは、建物の構造も設備のグレードも賃貸物件とは比べ物にならないということ。南向きの上層階なのでカーテン全開で景色を堪能できること、駅まで少々の雨なら傘なしで走っていける立地、重厚な扉に万全なセキュリティ。すべてが私のお気に入り。
マンションの買い時はタイミング
- 買いたいタイミング
- 希望のマンションが出るタイミング
- 資金が用意できるタイミング
- ライフデザインが描けたタイミング
私は2番目の希望のマンションがなかなか見つけられなかったのと、4番目のライフデザインを描くのが遅かったため、実際に動き出したのが2023年のマンション高騰中となってしまいました。
「こんな高い時に新築マンションを買っちゃったおバカちゃん」と冷ややかに見る人もいます。
(事実、上司は「考えられない」と呆れてた)
でもこのマンションは2023年にしか出会えませんでした。だから良いのです! 両親もマンション購入は大賛成。口には出さないけど独身の娘の将来を案じていたのだと思います。最後の賃貸を「掘っ立て小屋」と言ってた母がこのマンションはとても気に入ってくれ、ありがたいことに援助もしてくれました。
マンション購入は周りの意見に耳を傾けることも大切ですが、ぜひご自身の価値観を軸にしてください 私も契約するまでは不安で仕方ありませんでした。心の負担と金銭的な負担。でも買ってしまえばどちらも気にならないんですよね。不思議なものです。
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